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思いがけなくて

かれこれ20年前、お互いの長男長女がそれぞれ2歳3ヶ月と1歳9ヶ月の時に知り合って、それ以来の付き合いの友人がいる。前後して生まれた二人目の子供たちは、同じ中学校で同学年になった。
数年前に彼女が引っ越し行ってからはめったに会うこともなくなったが、それでも連絡を取り合い、近況を知らせあってはきた。
が、去年の年末あたりから、なんと言えばいいのだろうか、ねこママはこの友人に何かよくないことが起きているような不穏な気配を感じてしょうがないのだった。

その正体は彼女の二人の子供に関わることなのか?と思ったが、特に問題を起こすとは考えられない子供たちである。「何か、ヘンなんだよね」とスットコ娘に漏らしたが、娘にわかるわけもない。
ヘンだヘンだと気になりながら放置し、受験期に入って、ふとお互いの子供たちの共通の友達のことでメールしたが、返事が返ってこなかった。

いよいよおかしいなあ・・・・と思っているところへ、夕べ、長文のメールが届いて、子宮筋腫で子宮と卵巣の摘出手術を受け、二週間ほど入院していたこと、その時に乳がんが見つかり、それが初期ではなかったこと、明日から抗がん剤の投与が始まること、三ヵ月後に手術を受けること、などが書いてあって、「治るかどうかは神のみぞ知るってとこかな」とあった。

「元気になったら、また連絡するよ!」



20年前の今頃、夕暮れになって外へ出たがる息子の後を追いかけて人けのない公園まで行き、そこで同じようにモコモコと服を着込んで嬉しそうに飛び回っている女の子とお母さんを見つけて、声を掛け合ったのを懐かしいような胸が痛いような気持ちで思い出す。
そして、今日からその抗がん剤の治療開始である。

神様、どうか彼女を治してください。

by nekotamamako323 | 2010-02-23 22:19 | あ~あ・・・