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不可解 その1

パールのネックレスがふたつあった。それぞれをAとBとします。

ひとつはブライダルコーナーにあるようなアクセサリーで、本物ではありません。昔、ねこママが何かの折に購入した。
もうひとつはずっと前にばあちゃんが伊勢志摩に行ったときに購入したもので、いくら聞いても値段を教えてくれなかったがだいぶ長いことローンを払っていた。
このふたつをばあちゃんが保管していた。

ばあちゃんの告別式がすんで三日後くらいに、じいちゃんが何かゴソゴソしているので、見たらそのネックレスや他の貴金属類を手に取って調べている。
何しているのかと聞くと、「高いものかどうか、質屋に持って行って見てもらおうと思っている」と言うので、ねこママは「ばあちゃんが死んでいくらも経っていないのに何をしているの!?」と怒った。
すると、「価値のあるものだったらばあさんの形見として大事にしたいんだ」と言うので、ねこママはさらに怒って「高かろうが安かろうが、ばあちゃんのものはばあちゃんのもので大事にしておけばいいでしょ。勝手なことはしないでよ!」と言い返したんですね。

そういえばねこママの姉は「高いものは価値のあるもの、安いものは価値のないもの」という考えで、ばあちゃんはそれをひどく嫌っていたが、そうか、姉貴のこの性格はじいちゃん譲りだったのか、と今さらながらに気がついた。

ねこママがあまり怒るのでじいちゃんはそれ以上のことをするのは諦めたが、まだ信用出来ないので、ねこママは貴金属の入ったその箱を時々チェックするようになった。
このAとBふたつのネックレスがきちんと揃っているのを最後に見たのはいつだったか、とにかく「うん、今日もふたつあるな、よしよし」なんて思っていた。笑

ところが、四十九日を過ぎたあたりだったと思うのだが・・・(続く)


by nekotamamako323 | 2016-05-30 08:51 | ふんとにもぉッ