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友蔵ならぬねこママの心の(でもないか)俳句  <説明を追加>


ふと俳句を作ってみたくなり、新潟にいた頃の、初春から冬へと季節が移る様子を詠んでみた。素人なので良し悪しがよくわからないが、素直に詠んでいるつもり。

黒き土 顔出すまでに なりにけり (初春)

ブナの芽の 命さやけき いざ萌ゆる (春)

桐の花 匂う朝(あした)や 通学路 (初夏)

いっせいに 風に従う チングルマ (夏)

蜩(ひぐらし)や 思いもかけず 鳴き初(はじ)む (晩夏)

秋霧に 麻疹(はしか)病む児の 臥する家 (晩秋)

氷紋や どの硝子(ガラス)にも はりついて (冬)


一句目、「黒き土」ははたして季語と言えるのかと思ったが、調べてみたら春のそれであるらしい。
根雪が解けてようやく土が顔を見せると、水分をしっかりと含んで黒く見えるので、眼にあたらしい感じがする。

二句目、ブナの芽が若葉、青葉と様相を変えてゆくのを見るのは本当にすがすがしい気分のものだ。命のみなぎりというものをつくづくと感じる。

三句目、桐の花には昔のことがすぐそこにあるような匂い(『香り』ではない)がする。と、子供の頃は思っていた。

四句目、チングルマは花が落ちると車輪のような羽毛に変わり、風が吹くといっせいに同じ方向になびく。それが人間臭くて面白かったので詠んでみた。

五句目、まだ夏の盛りだと思いたいのに、ふいに近くで蜩の鳴く声が聞こえてきてビックリする。そのときにふっと夏の終わりのことが頭の中をよぎったりする。

六句目、一面に霧が立ちこめている朝、末の女の子が重い麻疹で臥せっているという家が霧の中にぼんやりと見え、女の子の快癒を願いながら学校へ向かった、

七句目、冬の朝早く、玄関に出てみるとガラス戸のここかしこに氷紋が貼り付いている。珍しくもない光景だが、再び見ることもかなわなくなってみると、非常に懐かしい。

by nekotamamako323 | 2013-11-24 14:32 | なし