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わからぬこともない

大学時代のゼミ仲間との飲み会から帰宅したスットコ娘と、今までに読んだ本(小説など)で一番面白かったのは何か、という話をした。
ねこママにとってはパール・バックの「大地」が一番だが、娘は三浦綾子の「氷点」だという。ヒロインに意地悪をする継母の夏枝の性格がおもしろいのだそうだ。

物語の内容ははしょるが、美人でわがままに育ち、男はみんな自分に気があるように勘違いして振る舞うところが自分に似てると言う。
なんかヘンだが(笑)何がどう変なのかわからん、と思って気がついた。しとやかで着物のイメージが強い夏枝と
スカートはいてあぐらかいてるスットコ娘、どこをどうやったら自分を夏枝と一体化させることが出来るんだよぉ😲🌀

アッホくさいので「氷点」の話はやめて「大地」の話をしようと思ったが、いかんせん物語が古過ぎて共感が得られない。
主人公の王龍の浮気によるひどい仕打ちで、糟糠の妻である阿蘭がぼろ雑巾のようにうちしおれて耐えている姿だとか、寄生虫のように王龍にたかったあげく、彼の策略によって阿片を投与され、みるも無惨な廃人になってゆく叔父の姿だとか、読みどころは沢山ある。

でも、今の若いもんが読むにはてんで話が古いんだよな〜😲

それとねこママは一応農家の出身なので、農民である王龍の、土地に執着する気持ちはわからないこともない。
が、王龍が病床について、土地を売っぱらって金を手に入れる算段をする息子達の気持ちもわからないこともない。笑

ねこママにとって「大地」とは、親と子の両方の気持ちがわからぬこともない、というワイドな読み方が出来る小説なんです。

by nekotamamako323 | 2015-08-08 20:41 | 読書